ネット将棋で強くなるには ~私の体験より~

2020年6月25日

現在の将棋界で「ネット将棋」の存在は、もはや欠かせないものになっていると言っても過言ではないでしょう。

 

この環境を整えてこられた方々の、将棋界への貢献度は本当に素晴らしいと思います。

 

今回は、この「ネット将棋」を、将棋が強くなるためにどう活かせばいいかについて、私の経験をもとにちょっと書いてみます。

 

テーマは「ネット将棋で強くなるには」です。

ネット将棋について

ネット空間の「将棋道場」

自己紹介にも書きましたが、私は30歳手前になって将棋倶楽部24の存在を知り、本格的に将棋の勉強を始めました。

 

将棋を指す場所としては、実際に将棋道場というものが存在しているのは知っていましたが、始めたばかりで棋力も当然低く、人と指すことはちょっとためらいがありました。そんな私にとって、自分の家で好きなだけ将棋が指せるネット将棋は本当にありがたいものでした。

 

ネット空間という世界は地理的な距離のハンデをなくしてくれますし、いつでもある程度は同じぐらいのレベルの人がいますから、将棋道場が身近にない方にも貴重な存在だと思います。しかも無料で好きなだけ指せるというのは、本当にすごい魅力でした。

 

結果的にこのネット将棋のメリットが、各地の将棋道場の経営を傾かせる一因になった部分はあると思いますが、ある意味時代の流れで仕方ない部分ではあるのでしょうね。

 

この将棋倶楽部24で「初段」になれたら実際の道場に行ってみる、という誓いを立てて、ずっとやり込んだのです。

「ゲーム感覚」をなくす

私の基本的な勉強方法は、本を読んで実戦をひたすら繰り返すというものでした。当時はとにかく時間があったので、一日にこれを何時間やっていたかは、正直記憶がありません(汗)。ただ、机上の勉強だけで6時間ぐらいはやっていた記憶がありますから、ネット将棋で指す時間も合わせれば、およそ10時間ぐらいはやっていたのではないかと思います。

 

私がネット将棋で勉強するにあたって強く意識していたことは、とにかく「真剣に指す」ということでした。これは当たり前のことではありますが、なかなか難しいことだと思います。なぜなら、目の前にはがいるのではなく画面があり、また、かかっているのがプライド等ではなくレーティングの点数だけになりがちなので、いつでもリセットボタンを押せるような「ゲーム感覚」がなかなか拭えないからです。

 

この「真剣に指す」という意識を強く持たないかぎりは、あまりネット将棋で強くはなれないと考えています。

プライドをかけた目標を立てる

とはいっても、人と指すのと同じように画面を相手にする、というのはやはり難しかったです。ですから自分の性格に合った「プライド」をかけた戦い、みたいな気分になれる目標を立てることにしました。

 

具体的には「同じ相手、同じ戦型で二度続けて負けない」というのを目標にすることに決めたのです。同じ相手や同じ戦型に続けて負けることは、今まで勉強してきたことを全部否定されるような屈辱的なことなんだ、と自分に刷り込んでネット将棋を指すことにしました。

 

自分にはこのやり方が合っていたらしく、それからは結構真剣に指すことができ、2年かかりましたが13級から初段になることができました。

ネット将棋で強くなるために大事なこと

以上のことから、ネット将棋で強くなるために大事なのは、「気持ち」や「意識」を高くそして強く持って、少しでも人と指す環境に近づけることだと考えています。例えば、一局一局を「大事な大会の決勝戦」そして目の前には「その決勝の相手」がいる、ぐらいのイメージを持って真剣に対局に臨めば、それだけ効果が上がるものだと思います。

 

そしてもう一つ大事なことは、ネット将棋を「指す」こと自体を努力だと思わないことです。あくまでネット将棋は勉強したことを試す場所であり、他にちゃんと強くなるための努力を積み上げている必要があります。

 

自分が困ったときに自分を助けてくれるのは、やはり地道に積み重ねた努力によるものだと私は考えています。そのことをぜひ心に留めていただければ、と思います。

「将棋」は強くなるけれど…

現在(令和2年6月2日)、新型コロナウイルスの影響により将棋教室等も営業自粛を余儀なくされ、代替案としてインターネットを活用した「オンライン指導」がずいぶん活発化しています。これはネット道場と同じく、距離のハンデをなくして誰もが受けられる指導という意味では、本当に素晴らしいものだと思います。全国各地で、このオンライン指導に取り組んでいらっしゃる指導者の方々に、心から敬意を表したいと思います。

 

ただ、画面を相手にするネット将棋では、やはり伝えにくいこともあります。それは将棋の「勝負事」としての部分です。これはやはり、目の前に人がいる将棋を指してこそ鍛えられる部分であり、また、伝えられる部分だと思います。

 

ネット将棋はとても有効性の高いものですが、それだけではなく、人を目の前にして指すことの大事さをしっかり伝えていこうと思います。

 

今回は以上です。

ご覧いただきありがとうございました。

 

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