将棋を強くする過程 ~特殊言語と共通言語~

2020年6月21日

今回は、将棋の捉え方の一つとして私がよく用いているキーワードについて書いてみます。

 

テーマは「将棋を強くする過程 ~特殊言語と共通言語~」です

 

将棋を強くする過程について

「特殊言語」と「共通言語」とは

私が将棋教室に通ってきている子どもたちの保護者の方と話しているときに、将棋の指導というものについて時々お話しさせていただく機会があります。

その時、将棋を強くする過程ついて説明するために、よく「特殊言語」と「共通言語」というキーワードを用います。

 

この「特殊言語」とは、将棋においてはその人だけが掴んでいる肌感覚的なもの、という意味です。

「肌感覚」ですので、何となく曖昧で言葉にしづらいものというイメージが浮かぶと思います。

 

それに対して「共通言語」とは、将棋においては皆が理解できる論理的なもの、という意味です。

こちらは「論理的」ですので、明確で比較的言葉で説明しやすいというイメージです。

「特殊言語」を「共通言語」に

例えば、私が今持っている将棋の「強さ」というものは、私が「肌感覚」で捉えているものです。

私の肌感覚ですから当然、他の人にはわからない私だけの「特殊言語」であると言えます。

 

まずは、これを子どもたちに伝えるために、皆が理解できる「共通言語」に変換しなければなりません。

 

そこで、この肌感覚を皆が理解できるよう言葉で表す、いわゆる言語化する能力が必要になってきます。

 

この「言語化能力」は、私が指導者に必要な能力として考えているうちの一つです。

「共通言語」を指導で伝える

さて、ある程度言語化ができたら子どもたちへの指導が始まります。

具体的には、自分が今の棋力にたどり着くまでに経験してきたことや学んだ知識、そしてそれを活かすための考え方等を子どもたちにできるかぎり分かりやすく簡単な言葉を使って伝えていきます。

 

ただ、当然ですが一度言葉にして伝えて理解できれば終わりというわけではありません。

実は、もう一つ作業が残っています。

「共通言語」を「特殊言語」に再変換

それは何かというと、子どもたちに伝えた「共通言語」をその子の肌感覚レベルである「特殊言語」に再変換する、という作業です。

 

これがなかなか大変な作業です。

どういうことかというと、要は将棋の大事なコツがいちいち考えなくても当たり前のように身についている、というところまで持っていくという話になります。

 

そのために、まずどういう勉強をしていくべきかというメソッドを提示する必要が出てきます。

この「メソッドを提示する能力」も、指導者に必要な能力の一つだと私は考えています。

 

そして、何度も何度も繰り返し子どもたちに経験を積ませながら、しっかり身につくまで粘り強く指導していくのです。

 

伝えたことが、一度ですべてできるようになる子はまずいません。

忘れることできないこともある意味当たり前と思って接していけば、子どもたちができた時に自然な気持ちで褒めてあげることができると思います。

 

以上、このようにして私は、将棋を強くする過程について説明させていただいています。

 

今回は以上になります。

ご覧いただきありがとうございました。